サード取るなり!
阪神今成亮太捕手(26)が三塁の定位置奪取へ猛アピールした。14日、今季初実戦となった韓国・サムスンとの練習試合(宜野座)に3番三塁で先発。掛布雅之GM付育成&打撃コーディネーター(DC=58)から「小掛布」と期待される男が、チーム1号となる左越えソロを含む3安打とハッスルした。新井良らと争う虎のホットコーナーが熱い。
だれもがギラギラしている1軍切符をかけたアピール合戦の中、今成の打撃技術はとび抜けていた。第3打席、初球の外角ストレートをとらえた。コースに逆らわずに左翼へ。打球は切れることなく、スタンドイン。今季のチーム1号はサードの定位置を狙う男から飛び出した。
「(本塁打は)風だと思いますけど、あれはレベルで(回転して)打てた。あまりホームランを打つ打者ではないので。一番いい打席は1打席目でした。イメージ通りだった」
本塁打への喜びは淡泊ながら、非凡な打撃センスを持つ今成にとってはもっと内容の濃い打席があった。第1打席、追い込まれてから、やはり、外角速球にバットを合わせた。左翼線に落ちるクリーンヒット。そこまでの相手バッテリーの苦労を無にしてしまう才能と技術。狙いすました1発より、追い込まれてからの充実感を覚えるところが“天才肌”だと思わせる。
沖縄で初めての実戦を見守った掛布DCも思わずうなった。
「今成の打席には内容があるね」
実は、初実戦を迎える前に忠告をもらっていたという。左肩が下がっているとの指摘。これをすみやかに修正した。左翼への打球が切れなかったのは両肩がレベルに回ったから。試合後の掛布DCは言うことなしといった表情だった。
昨季は捕手から外野に挑戦。そして、秋のキャンプからは三塁へとコンバートされた。掛布DCから「小掛布」と命名され、三塁のレギュラーへと照準を定めた。9回の守備では併殺を取り損ねるなど、課題もあるが、やはり打撃は際立っている。
「今は『小かけ』と呼ばれています。ニックネームをつけていただいてありがたい。恥じないように頑張ります」
まだまだ続く新井良らとの三塁手争いに強烈な先制パンチ。虎のホットコーナーから目が離せない。【鈴木忠平】



