ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(29)が、一塁手2試合目で「初失策」を記録した。23日の練習試合オリックス戦(浦添)で、一塁手として2試合連続で先発。前日22日の楽天戦での一塁デビューは無失策で終えていたが、そんなに甘くはなかった。

 3回2死三塁で、オリックスT-岡田のボテボテのゴロが一、二塁間寄りに転がってきた。正面に回り込めたが、逆シングルで捕りにいって後逸。初失策で、本塁生還を許した。「城石(内野守備走塁)コーチには『足を使うように』と指摘された。まだまだ課題が残ったという感じ。練習の積み重ねです」と陽気さは影を潜め、反省した。

 挑戦したばかりで失敗はつきものだが、内容がいただけない。小川監督は「軽く扱いすぎたよね。緩い打球だけど慎重にやらないとああいうことが起こる」と厳しく指摘。「できなきゃ外野でいいやって思ってやってもらうと困る。次も変わらないなら一塁はちょっと…」と、25日ロッテ戦(西都)が分岐点の意味合いを持つ可能性も示唆した。

 バットの方も2打数無安打と結果が出ず、4回で途中交代した。「どんどん前向きにやっていきたい」と顔を上げたが、昨季最下位からの浮上に向けた一大計画の「一塁バレンティン」は、早くも真価が問われる時が来た。【浜本卓也】