おかわりはさせません。西武伊原春樹監督(65)が中村剛也内野手(30)の今季初実戦で、異例の短縮起用を示唆した。全体練習が行われた17日、今日18日の巨人戦で左脇腹痛から復帰する主砲について「頭から行ってもらう。一塁の守備にもつきますよ」と、「4番一塁」で先発出場させることを明かした。ただし、最長でも2回でベンチに退くことになる。

 当初は、代打出場のプランもあったが、守備は脇腹への影響がないとの判断で、攻守の出場が可能になった。それでも、1打席限定出場にとどめ、慎重な姿勢は崩さない。1回裏に打順が回ってくれば、2回の守備にはつかずにベンチに下げる予定で、指揮官は「1打席の顔見せですよ。甘い球がくれば振るでしょうけどね」とニヤリと笑った。

 とはいえ、試合の序盤は「14年ライオンズ」のベストオーダーが、お披露目されることになる。左太ももの張りでDH出場が続いていた栗山も、定位置の左翼に復帰する。「プレプレ開幕ぐらいだな。もう、この時期ですから、ほぼ100%ぐらいでいかなければいけない」と、けが人の復帰とチームの仕上がりに自信をのぞかせた。

 07年から4年間、ヘッドコーチを務めた“古巣”との対戦も極めて冷静に受け止めた。「今はまだ。交流戦が勝負だから。今回は、原の辰ちゃんと久しぶりに会うぐらい」と、あくまでもオープン戦の位置づけは変わらない。ただ、今季初めて流れる「4番、ファースト、中村」の場内アナウンスが、開幕モード突入を告げていることは間違いない。【為田聡史】