先発ローテーション入り確実で、打撃も好調な日本ハム大谷翔平投手(19)に、開幕6戦目となる4月3日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)の先発案が17日、急浮上した。当初は登板を日曜日に固定することを軸に、開幕カードで初先発させるプランを進めていたが、投打「二刀流」の有効活用法の再検討に入った。投手起用を2カード目にすれば、打者で開幕3戦に出場することが可能になる。2年連続開幕スタメン出場が現実味を帯びてきた。

 2年目のスタートは、投打「二刀流」がフル活用されることになるかもしれない。投手起用を優先し、当初は週末登板の中6日固定となるはずだった大谷が、開幕6戦目となる4月3日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)に先発する可能性が出てきた。栗山監督はじめ首脳陣が、本人とチームにとって、もっともいい形を検討し、プランを変更する案が浮上してきた。

 先発登板を2カード目にまわすことのメリットは大きい。28日からの開幕3連戦(対オリックス、札幌ドーム)で野手起用が可能になる。ローテーション投手としてのウエートが大きいため、オープン戦はわずか20打席だが、19打数8安打、打率4割2分1厘と絶好調。中田の前を打つ3番打者として期待していた新外国人ミランダの調整が遅れていることもあり、大谷をラインアップに組み込むことができれば、打線の破壊力は増す。

 相手の開幕投手が予想されるオリックス金子からは昨季、札幌ドームで右翼スタンドに特大本塁打を放っている。通算対戦成績も5打数3安打2打点と相性がよく、打者起用ができれば、開幕ダッシュを決めたいチームの原動力となりうる存在となる。

 今後の状態で最終的な見極めをすることになるが、6戦目の投手起用にも利点は生まれる。ソフトバンク打線には、昨季11打数2安打と抑えた内川をはじめ、松田、新戦力の李大浩ら、右の強打者も多い。速球派右腕の大谷が登板すれば、相手打線にとっては厄介となりそうだ。

 そのソフトバンクと対決する今日18日からのオープン戦2連戦(ヤフオクドーム)は、野手として出場する見込み。公式戦を見据え「みんなそうする(相手の研究)と思います」と、相手打者の状態をチェックし、本番で当たったときの参考資料とするつもり。「二刀流」でフル回転するため、投打両面で準備を進めていく。