外野も、おやじの出番ですよ。DeNAは懸案だった中堅の開幕スタメンにベテラン金城龍彦外野手(37)が20日、濃厚となった。阪神戦が雨天中止後、中畑監督が経験と安定感を評価した。荒波が負傷離脱中で代わりに期待した6年目の松本も不振。打力を重視し左翼に筒香、右翼に梶谷と、ともにコンバート1年目の若手を起用するため、外野陣の要である中堅は守りを優先する。

 中畑監督は、梶谷の強肩と俊足を買って18日の広島戦では初めて中堅に起用した。しかし「不安な部分があったね。見ていてそう思った。センターはしっかりした経験が必要。肩を含めて一番安定しているのは金チャン(金城)だな」と構想を修正。19日の楽天戦では中堅に金城を入れた。

 チームに勢いを生むのは若手の力、というのが中畑監督の持論。投手陣では1、2年生ローテを提唱。三浦が反発すると「思うツボ」と手を打った。ベテランが融合し相乗効果を生むことが理想だからだ。思惑通り、開幕ローテの6人目に滑り込んだのが三浦だった。

 外野も同じだ。やはり3人目はベテランが加わる“おやじ枠”となった。中畑監督は期待した松本に対して「元気がない。思い切りがない」と嘆いた。ならば16年生に頼るしかない。金城は開幕スタメンについて「それは分からないけど、試合に出たらしっかりとやるだけ」と落ち着いたもの。センターラインは老若の融合で、開幕ダッシュをもくろむ。【矢後洋一】