チームと故郷への思いをバットに乗せる。日本ハム陽岱鋼外野手(27)が3月31日、今季から地元・台湾の貧しい子どもたちのために本塁打1本につき3万台湾元(約10万円)を寄付することが分かった。昨オフの契約更改では出来高払いを含む総額4億円程度の2年契約を結んだ。名実ともにスーパースターとなり「台湾への恩返しが、したかった」。ひそかに温めていたプランを、開幕前日に現地で発表。30本塁打をノルマに掲げた。
目標に向けて、幸先よくスタートを切った。前日30日オリックス戦(札幌ドーム)。初回に今季第1号となる自身5本目の先頭打者本塁打を放った。これが打線爆発の導火線となり、開幕カード勝ち越しを呼び込んだ。「チームも勝てたし、台湾の人も喜んでくれると思う」。自身のプロジェクトにとっても記念すべき最初の1本。地元への思いが2回表の守備に就く際、何度も右拳を突き上げて喜んだ理由の1つだった。
これまでも非公表ながら台湾のために社会福祉活動を行ってきた。今回、あえて公表したのは訳がある。「他の人にも続いてほしい気持ちがある。お金を持っている人は、他にもたくさんいる。僕がやることで、また他の人も続いてくれたら、うれしい」。今や地元では知らない人はいないほどの知名度を誇る。率先して行動することが、故郷の好循環を生むと信じている。使命感に満ちた陽が、アーチ量産でチームとともに台湾を勇気づける。



