注目左腕撃破でアレルギー克服だ。ソフトバンクは今日15日から楽天2連戦(ヤフオクドーム)。2戦目には初対戦となるドラフト1位ルーキーの松井裕を迎え撃つ。3連勝で首位タイに浮上したが、今季も顔がのぞく初物アレルギーは取り除いておきたい。

 藤井打撃コーチは「打たないと“また初物”って書かれちゃうよ」と自虐的に言った。今月1、2日の日本ハム戦では初顔合わせのメンドーサと上沢に連敗。昨年もオリックス松葉、DeNA井納、ヤクルト小川、巨人菅野と初対戦の新人4人に白星をプレゼントしている。同じ轍(てつ)は踏みたくない。

 5番の長谷川は、早いカウントから積極的にバットを振ることの重要性を力説した。「初対戦なら、打者はどんな軌道だろうとボールを見過ぎてしまう。スイングした中で軌道をつかむこと」。目で追うより、手を出してタイミングを合わせることが大切という。

 足でも揺さぶる。コーチ陣は松井裕を研究し、クイックが得意でないと見ている。李大浩と鶴岡以外は、いつでも盗塁を狙っていけとの指示が飛びそうだ。笘篠外野守備走塁コーチは「どんどん走っていく」と予告した。

 苦手の初物、しかも注目ルーキーが相手も過剰な反応はない。内川は「松井君だからと言って意識しない。それよりチームが勝たないといけない」と話した。楽天には4日からの敵地仙台で1勝2敗と負け越し。昨季日本一軍団に主導権は渡せない。リーグで唯一チーム打率3割超の強力打線が、黄金ルーキーをのみ込む。