<オリックス4-6中日>◇15日◇京セラドーム大阪

 中日が7連勝中だったパ・リーグ首位のオリックスを豪快にうっちゃった。山井が序盤に4失点したが6回、和田一浩外野手(41)の適時二塁打などで一気の同点。そして真打ちは再び和田だ。8回、佐藤達から決勝の9号2ランを左翼席に運んだ。「打った瞬間、本塁打になると思いました。連敗中だったし0-4からの勝ちは大きいですね」。今季2度目の4点差逆転。41歳が3連敗を阻止した。

 仕留めたボールにも意義があった。146キロ真っすぐ。ベテランなら力負けを避けて変化球狙いになりがちな場面。だが、19日に42歳になる男は、27歳右腕の力勝負を買って出た。「真っすぐで抑えてきている投手なので、それを狙わない手はない。1、2、3でいきました」。誕生日の前祝い弾で健在を証明。前日14日に左太もも裏痛を再発し、この日は指揮に専念した谷繁兼任監督も、和田に「1発で仕留めた集中力がよかった」と舌を巻いた。

 父の日。名古屋で声援を送る4人の子どもたちにも、テレビで格好いい姿を届けられた。ミズノ社が父の日企画で提供した青のリストバンドを左腕に装着しての大活躍。家に帰るとどんなプレゼントが?

 「帰ってからのお楽しみですね」。大阪から帰る新幹線はウキウキだったに違いない。

 12度目のマルチ安打で2000安打へ残り49本。今季1000打点と300本塁打を達成した男が、名球会入りもカウントダウンに入った。だが、首は横に振った。「記録のためにやっているんじゃない。勝つことが一番。その一部でありたい」。勝つために打つ。大台が近づいても、信念にブレはない。【松井清員】