<ヤクルト10-6中日>◇1日◇神宮

 中日大野雄大投手(25)がヤクルトに勝てない。前回巨人戦でプロ初完封した左腕が、別人のように5回0/3で9安打5失点KO。ヤクルト戦はセ・リーグ5球団で唯一勝ち星なしの4戦3敗だ。「苦手意識はないのですが。連戦続きなのにこんなに早く降りて中継ぎの皆さんに申し訳ないです。情けないし悔しいです」。5敗目にがっくり肩を落とした。

 初回に2点をもらったが、その裏1点を失うと4回は飯原に逆転2ランを被弾。友利投手コーチは、2死から投手石川をヒットと四球で出した場面にカミナリを落とした。「2死から何度も…。もう論外!

 野手もシラケちゃう。お粗末過ぎる」。4月26日にプロ最短の1回でKOされ、試合中に名古屋へ強制送還されたのも神宮だった。友利コーチは「前回のことを忘れている。腹立たしい!」と突き放した。

 救援した田島も1発を含む5連打を浴びて炎上し、チームは5月10日広島戦以来、58試合ぶりの2桁失点で大敗。2年ぶりの貯金3は3度目の挑戦でも失敗した。谷繁監督も「完封した次の試合が大事と言っていたのに、この結果では」と厳しい表情だ。原因はマウンドの高さや硬さ、相手打線にあるのか。それとも自分自身にあるのか。ツバメのすむ神宮アレルギーを克服しない限り、真のエースになれない。【松井清員】