阪神が、和田豊監督(51)の続投を基本線としていることが26日、分かった。1年目こそ5位に沈んだが、2年目の昨季は3年ぶりのAクラスとなる2位へ躍進。契約最終年となる3年目の今季も、巨人と首位争いするなど健闘する。順調ならばシーズン後に正式要請される。

 また、若手育成にも高い評価を得ている。今季も開幕直後に西岡が負傷離脱すると、上本を1番二塁へ固定した。正捕手にルーキー梅野を抜てきし、後半戦になると3年目の伊藤隼が活躍。投手陣も金田、岩崎ら若手を積極的に投げさせ、3年間で生え抜きが芽を出し始めている。

 決定権のある坂井信也オーナー(66=電鉄本社会長)は長期的な視点での常勝チームを目指している。球団首脳は「和田監督に長くやってもらうことが理想」と、長期政権へつながる可能性もある。第2次和田内閣へ向けて、アスレチックス傘下の中島裕之内野手(32)の獲得調査を行うなど、新たな補強にも動いている。ただ球団首脳は「よほどのことがなければ」と前置きしたように、CS進出を逃すようなことがあれば、状況が変わる可能性もある。昨季のような失速を防ぎ、まずは9年ぶりのリーグ制覇を目指していく。