<広島4-6中日>◇27日◇マツダスタジアム
広島のクライマックス・シリーズ本拠地開催に大前進する白星も、エース前田健太投手(26)の快挙も吹き飛んでしまった。9回に守護神キャム・ミコライオ投手(30)が1点のリードを守れず、延長戦にもつれ込んだ試合で痛恨敗戦。前田の本拠2桁勝利達成もならず、チームは3位阪神に0・5ゲーム差に迫られた。
自身の勝利が消え、さらにチームも延長戦で敗れる最悪のシナリオが待っていた。エース前田は、8回2失点で勝ち投手の権利を持ってマウンドを降りた。「状態としてあまりよくなかった。本塁打を打たれた球は甘かった。7回にも1点を取られたが悪いなりに粘れた」と振り返った試合は、9回表に暗転した。
1点リードで登場した守護神ミコライオが、四球をきっかけに同点を許した上、足がつり緊急降板。さらに無死満塁からまさかのシーンで勝ち越された。三ツ俣の三塁線の打球をサード梵が飛び込みながら処理し、そのままベースにタッチ。さらに本塁送球…。だが、捕手の石原がフォースプレーと間違え、三塁走者にタッチせず逆転をくらってしまった。9回裏に同点に追いついたものの、延長10回に力尽きての敗戦だった。
2位死守し、地元マツダスタジアムでクライマックス・シリーズを初開催するという明確な目標がある。もちろん、先頭に立つのは前田。「去年は3位だった。去年と同じではダメだと思う。せっかくここまで来たんだから、ひとつでも上で終われるようにしたい。できるだけ早く決まるのが一番。最後まで気を抜かずにいきたい」。そう話して上がったマウンドで踏ん張った。4回、平田にソロ本塁打を打たれ、先制こそ許したものの崩れなかった。マツダスタジアムで9勝。本拠2桁勝利は球団では広島市民球場で11勝した86年北別府以来だったが、その快挙を逃しても輝きは色あせない投球だった。
グラウンド外でも地元への思いは強い。土砂災害の支援として、自身が契約するマニフレックス社を通じ、マットレス180本を被災した広島共立病院、被災者に贈ることを決めた。チームは3位阪神に0・5ゲーム差に迫られた。だが、広島のために前田が奮闘することに変わりはない。



