阪神ドラフト4位指名のホンダ鈴鹿・守屋功輝投手(20=倉敷工)が、三重・鈴鹿市の同社で指名あいさつを受けた。作業着姿でスカウト陣との対面を終えると「実感が湧いてきました」。タテジマの先輩を脳裏に浮かべると、真っ先に口から飛び出たのはあの「阿部キラー」だった。

 「高宮さんに話を聞いてみたい。同じように活躍したいと思います」

 CS、日本シリーズとテレビにかじりついた。重要な局面で、ホンダ鈴鹿出身の高宮が左の強者たちを抑えた。昨オフには一足早く、自主トレで同社を訪れた先輩と会話も交わしていた。守屋は担当の熊野スカウトが「サイドからバッターに向かっていくウチにいないタイプ。右バッターは特に嫌じゃないかな」とうなる逸材。ヤクルト・バレンティンや中日ルナ、巨人村田…。高宮同様、ここぞで抑える“必殺仕事人”が理想だ。

 投手陣では同い年の松田らが活躍中。ドラフト1位の新日鉄住金鹿島・横山も加わる。「切磋琢磨(せっさたくま)できたらと思います」。ドラフト4位からの下克上。見つめる先は先輩が輝いた大舞台だ。【松本航】

 ◆守屋功輝(もりや・こうき)1993年(平5)11月25日、岡山県生まれ。倉敷工では1年秋からベンチ入りし、2年秋からエース。2年春の県4強が最高成績で、甲子園出場はなし。社会人1年目から公式戦に登板。2日の社会人日本選手権・明治安田生命戦にも救援登板した。最速は148キロ。183センチ、82キロ。右投げ右打ち。