<日本プロ野球80周年記念試合:阪神・巨人連合7-8MLB>◇11日◇甲子園

 巨人大田泰示外野手(24)が、3発を放ったMLBオールスターを相手に、身体能力の高さで対抗した。7点を追う7回1死一、二塁、モラレスの直球を力で右中間にはじき返した。俊足を飛ばして、一気に三塁へ。2点適時三塁打で、反撃ムードを作り上げた。「チャンスだったので、思い切り振ることだけを考えた」とコメント。惜敗の中、無心の一打で存在感を発揮した。

 刺激たっぷりの9イニングだった。元ヤンキースのジーターが好きで時間があれば、メジャーリーグの試合をテレビ観戦するが、肌で感じるメジャーリーガーのプレーは、最高の勉強材料だった。「1球で仕留める確率が高く、バットを内側から出している」。甲子園の夜空を彩った3発に、目を奪われながら、7回の打席では自らも「内側からバットを出すイメージを持って」バットを振った。

 MLBオールスターの守備時はローリングス社製(WBC使用球)を使用し、阪神・巨人連合は、国内公式戦で使用するミズノ社の統一球を使った。WBC球の方が飛びにくいとされるが、野手の間に打球を放ち、9安打7得点で規格外のパワーに対抗。日本の伝統チームの意地を見せた。【久保賢吾】