ソフトバンク工藤公康監督(51)が1~3軍の全コーチを対象に「勉強会」開催を検討していることが15日、分かった。スタッフがそろう春季キャンプなどで集中講義が行われる見通しだ。

 題目は「ケガとリハビリ」になる。指揮官は現役時代からトレーニング法や故障予防についての知識が豊富だ。引退後には、筑波大大学院の人間総合科学研究科に入学し、体に関する理論をより深く研究している。「トレーナー任せにするのは、好きじゃない。コーチにも知識を入れておいてほしい」。工藤監督は少年の故障防止に力を注ぐなど、ケガをしない体作りを重要視している。

 リハビリも同様で、手術によって、どれぐらい復帰に時間を要するのかの把握も必要と考えている。「けがの程度や手術によって、復帰までの時間は違う。復帰のイメージが作れるし、知識を持っているだけでも違う」。長いペナントレースを戦う上で、故障予防は重要なテーマになる。ケガ人が続出すれば、それだけ戦力ダウンになり、日本一連覇は遠のく。故障者が出た後でも、復帰時期やリハビリの進捗(しんちょく)具合のイメージをコーチが持っていることも、戦力を把握する点で大事だ。

 工藤監督は春季キャンプで厳しいトレーニングを行うことを宣言し、それに耐える体作りを選手に求めている。コーチ陣とは一緒になって、知識量のアップを図る。強い組織を形成するために、異例の全コーチ勉強会を開く。