日本ハム大谷翔平投手(20)が仰天の連続で、角界の怪物力士からイメージトレーニングを敢行した。受賞者の1人として18日に都内ホテルで行われた「報知プロスポーツ大賞」に出席。同世代の関脇逸ノ城(21=湊)と初対面を果たした。にこやかに談笑していたが、内心は穏やかではなかったよう。「1つ上とは思えないくらいの存在感と迫力があった」と度肝を抜かれた。今オフに体重増の肉体改造に取り組んでいるが、ヒントになりそうな刺激的な1日になった。

 オフならではの異業種交流の中で、琴線がくすぐられた。「お相撲さんは会ったことがない。見たことも初めて」。目の前にはリアル力士で、そのトップクラスに位置する逸ノ城だ。身長は1センチ高いが、体重約200キロの隆々とした巨体。大谷の向上心あふれるハートにはパンチ力十分の貴重な時間をともにした。「すごいですよね。僕が(ウエートトレ用で鉄製の棒状の)シャフトをかついで、動いているようなものですからね。テレビで見た(取組の)あの動き、あの重さで動ける。それでボディコントロールもうまい」。

 今オフ、肉体のスケールアップに着手中。昨オフに約7キロ増で93キロで開幕を迎えて現在はさらに強化へと、いそしんでいる毎日だ。狙いは投打に、意のままに操縦可能な範囲での筋肉量のアップ。重量ボディーを独特の身のこなしで自由自在な力士は、生きた教本にもなりそうだ。テレビ局からの質問で、式典に同席した卓球女子の石川佳純(21=全農)を「キレイな方だと思った」と公開告白かとドキリとさせたが、それは「言わされたので」と苦笑で流した。目と心を奪われたのは、威風堂々の逸ノ城。インパクトにノコッタ、ノコッタの出会いになった。【高山通史】