ソフトバンク工藤公康新監督(51)が、全選手の能力を詳細にデータ化し、全コーチで情報を共有する考えを明かした。21日、名球会行事に参加したハワイから帰国する際、構想を披露した。

 「150キロ投げられるのになぜ1軍に上がれないのか?

 (5段階評価で)4が1軍レベルとすると、球速は確かに5だけれど、制球や変化球が1か2だったら1軍には上がれない。そういうものを選手に見せてあげると分かりやすい」と工藤監督は考えを明かした。

 現在、支配下登録は65人。契約合意した新助っ人リック・バンデンハーク投手(29=韓国サムスン)も加えると66人。さらに育成21人の合計87人のデータをつくる。来春の宮崎キャンプからチェックし、各コーチと点数を比較して、チームとしての点数を統一する。

 若い選手にはなじみやすいシステムかもしれない。自分が登場したテレビゲームやカードゲームの能力の偏り、評価の低さに文句を言う選手は多いが、首脳陣が付けた通知表なら受け入れられるはずだ。「お前はダメだと言ってしまうとへこむだろうけど(苦手の)2の部分を4にするように努力していけばいい」。現在は大学院生でもある工藤新監督ならではのデータ化作戦だ。(ホノルル=石橋隆雄)