<神宮大会北海道地区代表決定戦:道都大7-5東農大北海道>◇3日◇札幌円山

 道都大(札幌学生連盟)が東農大北海道(北海道学生連盟)を下し、2連勝で2年連続4度目の明治神宮大会(11月16日開幕、東京・神宮)出場を決めた。両チーム2ケタ安打を放つ打撃戦だったが、終盤、主将の工藤研太遊撃手(4年=駒大苫小牧)を中心に、チームで意識してきた結束力で守りきった。

 1点リードの8回裏、東農大北海道に無死満塁と攻め立てられた。1死後、工藤が投手にハッパをかけた。「ここで点が入っても俺のせいにしろ」。打撃では2安打と貢献していたが、8回無死一、二塁から自身の野選でピンチを広げていた。萎縮しかねない雰囲気を変え、無失点でしのいだ。山本文博監督(58)は「ミスをしても孤独にさせない。開き直る良さがある。例年より結束力があるから粘り強い」と話した。

 今夏、1週間で釧路、旭川、室蘭などを転戦した。約1320キロのバス移動も、絆を強める時間になった。秋季リーグ中、それまでバラバラだったウオーミングアップを、全員一緒に始めるように変えた。リーグ戦中盤で2連敗後、主将が提案した。昨年の大累(現巨人)、佐藤峻(現オリックス)のような存在はいない。「全員で勝ちに行く。ここに来てまとまりが出てきた」と工藤。チーム力を武器に、神宮に乗り込む。【保坂果那】