<東都大学野球:国学院大4-0駒大>◇第5週第1日◇6日◇神宮

 国学院大が左腕・田中大輝投手(4年=必由館)のリーグ戦初完封で駒大に先勝した。5安打2四死球。危なげなく9回を136球で投げ抜いた。打線も無安打で先制するなど効率よく4点を挙げた。

 国学院大・田中にプレッシャーはなかった。9回もわずか8球、3人で仕留めて初完封勝利。「ストライクがいつでもとれたんで苦しむことはなかったです。勝利に貢献できてよかった」と振り返った。

 肘の故障などがあり、最終学年の今季が神宮初マウンドになった。初先発した拓大戦(4月22日)で5回を1失点に抑えて初勝利。自信をつけ、この日の初完封につなげた。最速142キロの速球にスライダー、開幕前に覚えたツーシームも効果的だった。

 必由館(熊本)では阪神岩貞の1年後輩になる。昨冬、母校グラウンドで一緒に練習した。「カットボールをまねしようと思ったんですが、すごすぎてできませんでした」と笑う。卒業後の進路は未定。「プロ目指してやっていきたいんで今日はいい1勝になったと思います」。遅咲き左腕には、神宮が「就活」の場にもなっている。【米谷輝昭】