<仙台6大学野球:東北福祉大6-1東北学院大>◇第6節第2日◇5日◇東北福祉大野球場

 東北福祉大が2季ぶり65度目のリーグ制覇を、40度目の完全V(10戦全勝)で飾った。序盤から打線がつながり、東北学院大に連勝。勝ち点5とし、最終節を待たずに今春3位に沈んだ雪辱を果たした。明治神宮大会切符をかけた東北地区代表決定戦(25日~、岩手)の初戦(準決勝)では、富士大(北東北1位)と対戦する。

 今春34年ぶりに3位に沈む屈辱を味わった東北福祉大が王座奪還した。12年春以来となる全勝優勝。ナインは派手なガッツポーズを見せることなく、握手を交わし合った。佐藤卓也主将(4年=花咲徳栄)は「勝って当たり前の歴史に、春は泥を塗ってしまった。メンタル面で成長できた」と常勝軍団復活を強調した。

 初回表、計5安打で3者連続得点。1死一、三塁から4番DH千葉諒祐(3年=仙台育英)が左前に先制打を放ち、口火を切った。仙台育英出身6人が先発した東北学院大に打ち勝った千葉諒は「同級生もいて負けたくなかった」と笑顔を見せた。

 投げては佐藤優(3年=古川学園)が5回を4安打無失点でゲームメーク。規定投球回数(総試合数×2)には届かなかったが、防御率0(4試合計19回)でリーグ通算5勝目を挙げた。山路哲生監督(48)は「もう少し長いイニングを投げてほしかったが、立ち上がりからひとまわりは完璧に抑えた」と評価した。

 選手たちは春の悔しさを胸に秘め、それぞれの役割を果たした。だがリベンジは終わらない。東北勢最多の過去24回出場実績のある神宮大会は、ここ2年遠ざかっている。東北地区代表決定戦初戦の富士大は、プロ注目エース多和田真三郎(3年=中部商)を擁する。佐藤卓は「打たないと全国では勝てない」と代表切符獲得を誓った。【佐々木雄高】