「怜王(れお)」で目指すは速球王!

 ソフトバンクから3位指名を受けた近田怜王投手(18=報徳学園高)が2日、大阪市内のホテルで契約金5000万円、年俸600万円(金額は推定)で仮契約を結んだ。最速147キロを誇る左腕は、登録名を「怜王」にすることを直訴。将来的な目標としてヤクルト石井弘の持つ左腕の日本最速記録155キロの更新を挙げた。

 大きな瞳を輝かせ、球団への“おねだり”を打ち明けた。「(登録名は)『怜王』でいきたい。(球団にも)お願いしました」。強烈なインパクトのある名前は両親が「人の上に立てる子に」と願いを込め、百獣の王から名付けられた。ホークスには88~90年にスイッチ投手の超個性派・近田豊年が在籍していたことも「雑誌で見た」と知っており「下の名前で覚えてほしい」と自分らしさをアピールする狙いがある。要望を受けた永山スカウト部長補佐は「検討中。入団発表をお楽しみに」と話した。

 知名度を上げるためにも、派手な結果を出すつもりだ。目標に挙げるのは日本最速左腕の座。「スピードにこだわって、左でNO・1になりたい」。156キロを目指し、まずは土台となる下半身強化に取り組む。10月からは朝5時に起き、毎日8キロの走り込みを日課として始めた。「何でも一番になりたい」。目指すは球界の王者。その名を世間に知らしめる日を夢見て、ひたむきに走り続けていく。【太田尚樹】