城島効果で菊池も引く!

 阪神真弓明信監督(56)が28日、競合必至の花巻東・菊池雄星投手(3年)の交渉権獲得に自信を見せた。ドラフト1位の抽選では阪神はここまで10連敗中。それでも「負のデータ」を逆手に取り、そろそろ当たるという強気の理論を展開。一気の攻めで城島獲得を成功させた勢いに乗り、20年に1人の逸材もタテジマ戦士に加える。

 目を閉じれば、当たりクジを引く自分の姿が浮かんでくる。初の大役に臨む阪神真弓監督が威勢よく「当確」ランプを自らにともした。都内ホテルに球団フロント、スカウト陣が集まった前日会議。1位指名を決めた花巻東・菊池の抽選に神経を集中させた。

 真弓監督

 予感がありますよ。こういうものは、勢いがある方が当たる気がするしね。(阪神が)10連敗中とか言うけど、そろそろ当たるということだからね。

 85年のPL学園清原に始まり、ドラフトの1位指名抽選は目下10連敗中だ。チームに漂う嫌なジンクスも、真弓監督にかかれば今回、当たるまでの布石になる。追い風に感じているのは、前日27日にマリナーズを退団した城島の獲得に成功したこと。「風向きはこういう時期だから」と、幸運が立て続けに舞い込むムードを高めた。

 縁起は担がない。初めて目にするドラフトの抽選箱にも「右手で引く」ことだけを決めている。

 真弓監督

 どういう引き方をするかとかは、その場のひらめき。リアクションも考えていない。自然に出てくる方がいいんじゃないか。ただ引いた場合の動きはシミュレーションしてある。(東京発の午後)5時何分かの新幹線に乗ると(新花巻に)8時何分かに着いて、そこで先方(菊池側)の都合を聞いてね。

 例年のスカウト会議ではさほど必要のないJRの時刻表まで開いていた。首尾よく菊池の交渉権を引き当てたら、会場を抜け出して一路花巻を目指す算段。その日のうちに指名あいさつに訪れ、菊池と対面する下準備まで整えていた。

 14日の編成会議でビデオを確認し、あらためて実力にほれ直した。能見、岩田に続く若い左腕が手薄というチーム状況もあり、是が非でも獲得したいスターだ。

 真弓監督

 スピードある投手は多いけど、球速が(特別)あるうえにコントロールがいい。やっぱり20年、30年に1人という存在だろうね。城島に続いて菊池が取れたら…大変だろうな。

 城島フィーバーに沸く関西で菊池祭りも重なったら、盛り上がりは想像を絶する。史上空前のオフ大補強は、真弓監督の右手にかかっている。【町田達彦】