スカウト総力で「金の捕手」探し!!

 阪神中村勝広GM(63)が13日、神宮球場で東京6大学リーグを視察し、今秋ドラフトでリストアップしている早大・杉山翔大内野手(4年=東総工)に熱視線を送った。中日、楽天、西武、巨人など複数球団も見守るなか、スカウト陣も加えた7人という異例の人数で法大戦をチェックした。

 この日「4番一塁」で先発した杉山を、捕手としても評価している。東総工時代は強肩捕手で、この日は6回に左前適時打を放った。中村GMは「打撃センスは高いものがある」とし、「そういう(捕手としての)視点で考えてはいる。捕手としてプレーした1、2年生の時を見ていない。そういう話はスカウトとも話して、どう判断するかはまだまだ先」と説明した。

 阪神にとって、捕手は今オフの大きな補強ポイント。西濃運輸・小豆畑真也捕手(24)、東海大・伏見寅威捕手(4年=東海大四)も上位指名候補として高く評価している。伏見については、中村GMが21日に首都大学リーグを視察予定。上位候補の捕手はいずれも直接、チェックする。GMは「上位候補選手を生で見られたのが大きいですね」と収穫たっぷりの様子。他球団の動向を探りながら、指名方針を決めることになる。【酒井俊作】

 ◆杉山翔大(すぎやま・しょうた)1991年(平3)2月10日、千葉・銚子市生まれ。小学3年から旭中央サンチャイルドで野球を始める。旭二中から東総工へ進学。高校通算40本塁打。早大には捕手で入学し、2年秋からおもに一塁手でプレー。4年春のリーグ戦は5本塁打をマークし、本塁打王。172センチ、78キロ。右投げ右打ち。