日本ハム栗山英樹監督(51)が6日、ドラフト1位で入団が決定的な花巻東・大谷翔平投手(18)を「ノビノビ調整」させる方針であることを明かした。この日、北海道庁を訪れ、高橋はるみ知事を表敬訪問した。入団交渉中の大型新人について、知事から「(交渉を)ぜひ頑張って」と声を掛けられると、「もし来てくれれば、北海道の人もみんな好きになる。すごくいい子、頭もいい。それ(交渉)も頑張ります」と、実力だけではなく、人柄のよさにも太鼓判を押した。

 入団後の育成方針について、青写真は描いてある。「エース兼任4番」へ向けて、まずは先発完投型として育てるつもりだが、その第一歩となる1月の新人合同自主トレ(千葉・鎌ケ谷)は「あまり見に行かないようにしようと思っている。あの時期に(監督が)行くと、体が張っているのに無理をしたり、張り切ってしまうから」。そばにいたい気持ちを抑え、“放任”する構えだ。

 監督就任直後だった昨オフは「選手の調整具合を見に行きたい」と、特に若手に関しては自主トレ先にまで足を運ぶことをもくろみ(頓挫)、新人合同自主トレでも、ソフトボールから異色の球界入りとなった大嶋に熱視線を送っていた。選手を「観察」することをテーマに掲げていた1年前とは180度方針転換。将来性豊かな大器・大谷は、ノープレッシャーでノビノビと成長を促す。【本間翼】