ソフトバンクが24日のドラフト会議で、亜大・嶺井博希捕手(4年)を指名候補としてリストアップしていることが7日、分かった。昨年ドラフト1位の東浜巨投手(23)とは沖縄尚学と亜大でバッテリーを組んだ「ナオ君の女房役」だ。

 ソフトバンクが、東浜の後輩捕手をドラフト指名候補にリストアップした。球団関係者は嶺井について「リストに入っている」と明かした。沖縄尚学ではともにセンバツに優勝を経験。亜大でもバッテリーを組み、昨年の全日本大学野球選手権で準優勝。現在は同大野球部の主将を務めている。

 巧みなインサイドワークが持ち味。状況に応じた的確なリードで、東浜の良さを引き出していた。攻守とも総合力の高さが魅力だ。東都大学リーグ戦では1年生の秋に国学院大・高木(現巨人)から本塁打。3年秋には中大・島袋からも1発を放った。課題だった確実性もアップし、今春リーグ戦では打率3割6分1厘の好成績を残した。これまで3度のリーグ戦でベストナインにも輝いている。

 ソフトバンクの捕手陣は細川、山崎、高谷、田上ら主力がいずれも30歳以上のベテラン。今季1軍デビューした20歳の山下が順調に成長している。ただ小林至海外兼中長期戦略部長は今ドラフトで「外国人では代わりのできない捕手と遊撃手もとりたい。年齢層も少し離れているし、けがもしやすいポジションなので」と強化ポイントを指摘。センターラインの選手層を少しでも厚くしたい考えがある。山崎が今シーズン途中に国内FA権を獲得。球団は引き留める方針だが、今後は流動的の事情もある。

 即戦力ルーキーとして入団した東浜は春先は苦しんだが、9月に1軍復帰後はシーズン3連勝締め。5日のリーグ最終日本ハム戦ではプロ初完封をマークした。来季は開幕ローテーション入りも期待される。もし嶺井が加入すれば、元女房役として注目を集めそうだ。今ドラフト1位は桐光学園・松井や九共大・大瀬良を軸に投手指名の方針を固めているが、ドラフト当日の状況も見ながら、判断を進めていく。

 ◆嶺井博希(みねい・ひろき)1991年(平3)6月4日、沖縄県生まれ。沖縄尚学では1年秋から正捕手。2年春のセンバツでは東浜らと優勝。亜大では1年春から一塁手としてリーグ戦に出場し、秋から正捕手。今年の日米大学野球日本代表にも選出された。175センチ、75キロ。右投げ右打ち。