黄金世代の「雑草男」が、勝利の方程式入りを誓った。10日、広島ドラフト4位のニチダイ・西原圭大投手(25=関西外大)が滋賀県大津市内のホテルで仮契約を結んだ。契約金5000万円、年俸800万円で、背番号は「48」。

 楽天田中や広島のエース前田健と同じ88年生まれ。黄金世代の一員だが、西原の歩んできた道は違った。阪神大学リーグの関西外大では、4年間で通算8勝22敗。「チームが厳しい状況だったので。抑えても、エラーがあったり…。プロを目指すと言える立場じゃなかったが、いつか絶対に、と思っていた」。

 ニチダイでは仕事優先で午前6時半から働いていた。投手はたった7人で連投は当たり前。そんな環境で心身ともにタフに鍛えられた。「肩はすぐにつくれるし、大舞台の方がワクワクする。年間50試合は投げたい」。変則の右スリークオーターで、ツーシームとカットボールが武器。中継ぎ強化の役割を果たし、サクセスストーリーを完成させる決意だ。(金額は推定)

 ◆西原圭大(にしはら・けいた)1988年(昭63)9月29日生まれ、愛媛県今治市出身。今治北では3年春に甲子園出場。関西外大では53試合に登板し、8勝22敗。ニチダイでは今年の都市対抗に出場し、チームの初勝利に貢献した。ドラフト会議では広島4位で、ニチダイ初のプロ指名。178センチ、76キロ。右投げ右打ち。