楽天1位指名の松井裕樹(18=桐光学園)ら新入団9選手が8日、本拠地のKスタ宮城(仙台市宮城野区)と「楽天イーグルス泉犬鷲寮」(同泉区)を見学した。今日9日の入団発表に先立つ見学会で、ドラフト後に新入団選手全員が顔をそろえたのは初めて。見学前は、球団を訪れたエース田中将大(25)とも対面、それぞれ握手で激励された。

 9人中8人が投手。福島・浪江町出身の横山貴明(22=早大)は「被災地代表の選手として勇気と感動を感じてもらえる投手になりたい」と闘志を燃やした。甘いマスクは、楽天の球団創設メンバーで、11年まで在籍したマリナーズ岩隈に似ていると周囲からいわれる。自らも認める横山は「うれしいです。高校(聖光学院)の時はユーチューブの動画を見て勉強させてもらいました。目標にする選手の1人です」と、お手本にするつもりだ。

 田中と握手して「すごく大きくて、手が分厚くて」と感動。「体を大きくしたい」と課題も見つけた。11月中旬には、聖光学院の恩師、斎藤智也監督(50)を訪問。同監督から「本当に良かった。涙が出た」と感激された。さらに、ともに聖光学院の後輩で、オリックス入団が決まった園部聡(18)との対決や、阪神・歳内宏明(20)との投げ合いも期待されたという。横山は「まず1軍のマウンドに上がって、家族や支えてくださった方々に投げている姿を見せたい」と開幕一軍に意欲を見せた。【佐々木雄高】