<ゆずポン祭>◇21日◇東京・新木場1st

 RING◇356人

 愛川ゆず季(28=スターダム)がレジェンドレスラー、ダンプ松本(50=フリー)にボロボロにされた。

 体重差がちょうど倍の50キロもあり、得意のゆずポンキックが通じない。さらに女子プロレス史に残るヒール軍団、極悪同盟の場外戦、セコンド介入、凶器使用など、やりたい放題の攻撃に防戦一方の試合を強いられた。余裕を見せたダンプの隙をついて丸め込み何とか3カウントを奪取するも、ダンプが肩を上げたように見えたため「誰も納得していない」と大会実行委員会のロッシー小川氏が再試合を宣告。再び愛川には反則攻撃が浴びせられた。

 最後は怒りで頭に血が上ったダンプが場外で暴れ続け、愛川のリングアウト勝ち。勝者とは思えないほどボロボロにされた愛川は号泣しながら「こんなに痛くて苦しい試合は初めてだった。勝ちは勝ちだけど悔しいし、納得してない。プロレスって本当にいろいろあるんだなって勉強になったし、厳しさを実感した。もっと強くなりたい」と話した。

 小川氏は「(愛川は)体の痛みと心の痛み、両方あると思う。今までやってきた相手と違って昭和のレスラーは感覚で勝負する。その辺が彼女にとって勉強だった。今日はダンプの30年以上やってきたものにのまれた。でも、これをバネにしていかないと」と今後の愛川に期待した。