元大相撲の第64代横綱で世界ヘビー級王者の曙(42)が19日、日本のプロレス界制圧を誓った。この日、曙は都内で行われたゼロワンの24日の東京・後楽園大会の発表会見に出席。同大会では大谷晋二郎(39)とタッグを組み、大仁田厚(54)田中将斗(39)組と対戦する。初対決となる大仁田は、反則裁定なし、場外カウントアウトなしの特別ルールを要求している。曙は「チャンピオンである以上受ける。だけど、最近のゼロワンはめんどくさいヤツばっかりだな」と苦笑い。大仁田得意の電流爆破マッチについては「とりあえず、今回やってみて、俺と試合ができるのかどうか試してみたい。それから考えてみたい」と話した。

 21日からは東京・後楽園で開幕する全日本のチャンピオン・カーニバル(CC)に初出場。7月からは新日本に参戦して、5年ぶり2回目のG1クライマックスに出場する。03年に頂点を極めた相撲界を離れてK-1に出場。総合格闘技、ハッスルなどに参戦。プロレスには05年から出場し始めた。曙は「プロレスに入ってから今まで一生懸命、下から積み重ねてきたことが、やっと根が張ってきた。出るだけで喜んでもらうんじゃなく、自分の考えるような試合ができるようになった。今、日本のプロレス界で、いろいろな団体のトップでできるのは自分だけ」と自信を見せた。

 3月に初めてのシングルタイトルとなる、AWA世界王座の流れを引く世界ヘビー級王者になったとき「これから、自分の新しいプロレス人生が始まる」と話した。「CCもG1も、勝たなくちゃいけない。今までは経験を重ねるために、団体のエースについて戦ってきた。これからは、ついていくんじゃなく、引っ張っていく」と、プロレス界のエースの自覚を見せた。