今月限りでSKE48を卒業する中西優香(26)佐藤実絵子(28)が22日、名古屋のSKE48劇場で卒業公演を行った。

 08年のグループ創設からグループを支えてきた立役者2人の最後の舞台に、メンバーたちは冒頭から涙。中西も「みんなが私を最初から泣かそうとしてくるんですよ」と、声を詰まらせながら最後のステージをかみしめていた。

 異例の1時間という長さで行われた卒業セレモニーでは、「男子系女子」の異名を持つ中西が、「鏡の中のジャンヌ・ダルク」など、かっこいい系の曲を披露。「アイドルになることが夢だった」という佐藤が、ピンクの衣装で「昨日よりもっと好き」などを歌うなど、キャラクターに合った晴れ舞台を作り上げた。

 さらに、佐藤が1期生5人のために作詞、作曲した「五色の虹」を、松井珠理奈、大矢真那、サプライズ出演の松井玲奈とともに歌った。松井玲が「最後に5人で歌えて良かった」と言うと、佐藤が「5人がそろうには、5人でしか歌えない歌を作ればいいと思った」と打ち明けた。

 グループ功労者の卒業公演とあり、松井玲のほかにも、高柳明音、古川愛李、かつてSKE48を兼任していたAKB48北原里英らも出席し、2人の門出を祝った。

 チームK2時代に佐藤の盟友だった高柳は、「僕らの絆」をデュエット。「SKE人生に悔いはないですか? 幸せでしたか?」と問い掛けると、佐藤は何度もうなずいた。

 佐藤は今後、東海地方でタレント兼歌手を目指すといい、「『佐藤実絵子って知ってる?』って名古屋の人に聞いたら、みんなが『知ってるに決まってるじゃん』と言ってもらえるようにがんばる」と語った。

 中西は卒業後、声優を目指すことを初めて明かした。2年前から声優の学校に通っているという。「26歳は遅いスタートかもしれない。全然、向いてないかもしれないけど、みなさんがいるから挑戦してみようと思った」と話していた。

 チームSの副リーダーだった佐藤は、後任に矢方美紀(23)を指名した。矢方はビックリしすぎて泣きながらも、「これからも気を引き締めて、2人がいたことを忘れないように、ずっといる、ということを忘れないように引っ張っていきたい」と宣言した。

 2人は31日にパシフィコ横浜で行われる新曲発売イベントを最後に、SKE48での6年半の活動にピリオドを打つ。