ファン投票でAKB48グループの楽曲人気ベスト100を決める「AKB48リクエストアワー

 セットリストベスト100

 2013」最終日公演が27日、東京・後楽の東京ドームシティホールで行われ、25位~1位が発表された。対象536曲中1位は、昨年消滅したAKB48チーム4の「走れ!ペンギン」だった。

 メンバーとファンの思いが、1つになった。25曲目、ステージ上の巨大スクリーンに「Top1

 走れ!ペンギン」と映し出されると、会場は大歓声に包まれた。島崎遥香(18)や大場美奈(20)ら、ペンギン姿の元チーム4のメンバーが次々と登場し、笑顔がはじけた。島田晴香(20)は「投票してくださったみなさん、ありがとうございました」と言い号泣した。

 チーム4にとって「走れ!ペンギン」は初のオリジナル曲で、メンバーの思い入れは強い。リクエストアワーの順位は、リハーサルでもメンバーには知らされていない。今月中旬、島崎は「チームの代表曲だし、ファンの人も大好きな曲。10位以内に入ったらいいな」と願っていた。

 チーム4は、11年にAKB48の4つ目のチームとして、9期、10期メンバーだけで結成された。だが、人気、実力ともに先輩たちのチームA、K、Bとの差は大きく、昨年8月の東京ドーム公演で消滅が発表された。メンバーは別々のチームへの移籍が決まり、泣き崩れた。キャプテンだった大場は「みんなが、新しいチームで1番になるくらいの気持ちで頑張ろう」と、涙ながらに呼びかけた。

 現在、元チーム4のメンバーは、それぞれの移籍先で活躍している。島崎は「次世代センター候補」と呼ばれるまでに成長し、選抜の常連になった。川栄李奈(17)は、昨年の選抜総選挙2位の渡辺麻友(18)とともに、チームAでセンターを務めている。少しずつではあるが、先輩たちとの差は縮まっている。

 歌い終えた島崎は「もう、チーム4のみんなと一緒に歌って、踊れないかと思っていたので、本当にうれしい」と笑った。16人は3カ月ぶりに全員そろい、それぞれの成長を肌で感じた。2年連続1位「ヘビーローテーション」の牙城を崩して自信も得た。メンバーとファンの思いが結実しての栄冠は、未来のAKB48を支える少女たちを明るく照らし続けていく。【横山慧】

 ◆チーム4

 11年6月6日、チームA・K・Bに次ぐ4つ目のチームとして結成。初期メンバーは、AKB48の9期、10期生のメンバーの10人。同年10月、チーム劇場公演を開始。キャプテンは大場美奈だったが、スキャンダルが原因で昨年1月まで謹慎し、その間は島田晴香(20)が代行。昨年10月24日、チーム4千秋楽公演をもって消滅した。