昨年11月のAKB48グループドラフト会議でHKT48に1位指名された山本茉央(17)が19日、同グループの九州コンサートツアー鹿児島公演でデビューを果たした。ドラフト生19人の中で始動第1号となる。

 公演中盤の14曲目、ステージが暗転すると、ドラフト会議時のアナウンスが流れた。名前の紹介後、舞台中央に立つ山本にスポットライトが浴びせられた。記念すべき1曲目は、8年前に元AKB48前田敦子(22)が初めてセンターで歌うために制作された「渚のCHERRY」。バックダンサーはHKT48で歴代センターを務めてきた児玉遥(17)田島芽瑠(14)朝長美桜(15)の3人。これ以上ない破格の豪華演出だ。歌い始めるとさっそく「まお~!!」の大声援を浴びた。

 ダンスは未熟で終始おどおどしていた。「人生で一番緊張しました」とあいさつすると、指原莉乃(21)から「ドラフトで選ばれた時とどっちが緊張した?」と聞かれたが言葉が出なかった。ところがアントニオ猪木のモノマネを要求されると「いち、にぃ、さん」ではなく「ワン、ツー、スリー、ダァー!!」とかます大ボケを披露。指原から「(天然ボケの)やばい子が入ってきたぁ」とイジられると「(緊張が)ほぐれてきました~」と笑顔を見せた。AKB48の大ヒット曲「会いたかった」「恋するフォーチュンクッキー」など計5曲に登場。いきなり強烈なインパクトを与える船出となった。

 結成2年1カ月のHKT48は新戦力加入で、ちょうど48人がそろった。3枚目のシングル(タイトル未定)が3月12日に発売されることもこの日発表された。昨年のNHK紅白歌合戦に出場した3姉妹グループの背中を追いかける末っ子グループが、いち早く布陣を整えてきた。【瀬津真也】