アントニオ猪木(67)が31日、初主演となる映画「ACACIA」(辻仁成監督、6月12日公開)の舞台あいさつを都内で行った。

 息子を失った初老の元プロレスラー役で、ある少年とプロレスを通じてうち解け合うヒューマン映画。

 オファーを受けたときの感想をたずねられると「その質問、飽きちゃった」と一蹴。辻監督から強い要望があった男泣きのシーンでは「目薬を入れようかと思った」と率直に話し、「感情を入れるために、娘を思ったり、じいさんを思い出した」と明かした。

 突然「バカヤロー!!」と報道陣を驚かせては、「そう言われないように頑張りました」と小声で笑みをこぼし、爆笑を誘った。辻監督は「現場に嫁さん(中山美穂)が来て、(猪木の)演技を見て大泣きしていた」と振り返った。

 あいさつ前の会見では「見に来いよ、見れば分かるさ」とだけ話し、舞台あいさつの終盤で「やらずにはいらない」と右のこぶしを振り上げ、「ダー」と勢いよく叫んだ。この日、主題歌「アカシア」を歌う持田香織(32)が、ライブを披露し、会場を魅了した。