ミキティが女優デビューする。といっても、元モーニング娘。の藤本美貴ではない。バンクーバー冬季五輪女子フィギュアスケート代表に内定した安藤美姫(21=トヨタ自動車)が、来年2月6日公開の映画「COACH

 コーチ

 40歳のフィギュアスケーター」(室希太郎監督)で女優として演技していることが15日、分かった。

 主演でプロスケーターの西田美和(42)が06年トリノ五輪前の1年間、安藤のサポートコーチを務めていた縁で、安藤の出演が決定。西田と計2分間にわたって共演している。役どころは「ミステリアスなスケーター」。西田が演じる40歳のスケート選手を励ますため、元教え子の安藤が全身黒タイツの練習着姿で突然、リンク内に登場する。大技に失敗してしゃがみ込む西田に手を差し伸べ、「先生、行こう!」と笑顔。滑りながら心を交流させるシーンだ。

 西田は「本当はもっと長いセリフだったんですけど、監督と3人で話し合って、あの一言が美姫ちゃんらしいと決めました。日本代表との共演なので興奮しました」と振り返った。安藤が5月に渡米する前に2~3時間だけ撮影が許され、練習拠点の中京大リンク(愛知・豊田市)で収録した。室監督は「安藤選手はこちらが要求する動きや表情などを瞬時に感じ取って、反応してくれました。撮影の最後に『すごくいい経験になった』と言ってくれました」と話した。

 同映画はベテラン選手が五輪を目指すという内容に加え、フィギュア界の舞台裏を詳細に描いている。興行収入の一部をジュニア育成やスケートリンク運営に回すため、安藤は「スケート界のためになるなら」と出演を快諾した。

 公開直後の来年2月12日(日本時間13日)にバンクーバー五輪は開幕。銀幕デビューを追い風に、同23日(24日)のシングル・ショートプログラムで勝負の銀盤に立つ。