極楽とんぼの加藤浩次(41)が、3月5日公開の映画ドラえもん「新・のび太と鉄人兵団~はばたけ天使たち~」(寺本幸代監督)で悪の総司令官を演じることが7日、分かった。先月28日にフットサルで右足首を脱臼骨折し、全治1カ月の重傷を負うも、今月5日には仕事復帰。18日から劇場で流れる予告を含めたアフレコをこの日に行い「声には影響ないので全力で頑張ります」と話した。

 加藤の出番はオープニング後、いきなり訪れた。おどろおどろしい部屋で指揮を執るカブトムシに似た総司令官の動きに合わせ、「我々ロボットが全宇宙を支配するのだ。まずはこの地球…行け~!!」と野太い声で言った。「うまい」と絶賛するスタッフの横で、加藤は「プレッシャーです。映画がそこで決まりますから」とつぶやいた。

 実は小学生のころからのドラえもんファンだ。「(漫画が連載されていた)コロコロコミックは創刊号から買っていて、家には藤子不二雄全集があります。話が来たときは『やった。とうとう来たか』って感じでした」と目を輝かせたという。今作は1986年(昭61)に公開され、ファンの間でも人気が高い作品のリメーク版。加藤も初代を見ており「今っぽくパワーアップして、総司令官の出番が増えてます」と喜んだ。

 ドラえもんの敵を演じることで、子供に嫌われる可能性もあるというが、悪に徹する覚悟だ。「子供たちに『加藤浩次この野郎。何がスッキリだ、クソジジイ』と言われて初めて、映画に貢献できると思う」と気合も十分だ。

 一方で心配もある。テレビ朝日系「ドラえもん」(金曜午後7時)を毎週見ている3人のわが子に、映画出演がばれてしまうことだ。「嫁にしか話してないんですよ。ばれないで映画を見てもらえるのが、素直な反応が聞けるから一番なんですけどね」。そう言った瞬間は、パパの顔だった。【村上幸将】