ハリウッドを代表する２大アクションスターのアーノルド・シュワルツェネッガーとシルベスタ・スタローン。長年に渡って不仲が噂されてきた２人ですが、ついにその真相をスタローンが自ら告白しました。２人が本格共演を果たした新作映画「大脱出」（来年１月日本公開）のプレミアで、スタローンは「２０年間、互いに本当に激しく嫌いあっていた」と語ったのです。それは単に相手を嫌いだったと言うことではなく、「（他に）良いライバルがなかなか見つからなかったことの証で、互いにそうやって競い合ってきたからこそ、今の２人がここにいるのかもしれない」とスタローン。ライバルとしての相手の存在を認め、感謝し、切磋琢磨してきたことが、ハリウッドのアクション映画の繁栄につながったと言いたかったのではないでしょうか。

　互いに肉体派俳優と呼ばれた２人は、公の場でツーショットをめったに見せないことなどもあり、長年に渡って不仲説が根強く囁かれてきましたが、実は５年前にそんな２人の貴重なツーショットを取材したことがあります。取材したスタローンの新作「ランボー　最後の戦場」（０８年）のプレミアに、シュワちゃんが応援に駆け付けたのです。当時、カリフォルニア州知事だったシュワちゃんは、公務終了後にプライベートジェット機でカリフォルニアからわざわざ会場となったラスベガスまで飛んできたことで、集まった取材陣もにわかに盛り上がったのを鮮明に覚えています。出演者が勢ぞろいするレッドカーペットに姿を現したシュワちゃんに、スタローンは自ら駆け寄ってがっちりと握手。激励の言葉をかけてもらい、最後は家族も交えて記念撮影にも応じるサービスで、不仲説を吹き飛ばす貴重な取材となりました。その取材で、２人は８０年〜９０年代にかけてアクション映画を支えてきた良きライバルであり、互いにその存在を認め合う親友だということが明らかになりました。その頃はすでに、２人は心を許しあえる仲になっていたのでしょう。だからこそ、スタローンが監督、脚本、主演を務めた「エクスペンダブルズ」（１０年）にシュワちゃんのカメオ出演が実現し、初共演を果たすことにもつながったのだと思います。

　２人は続編となる「エクスペンダブルズ２」（１２年）でも共演し、シュワちゃんはラストの戦闘シーンでショットガンを手に参戦し、存在感を見せつけました。そして今秋、「大脱走」でついに本格共演を果たし、不可能と思われる監獄要塞からの脱出を図る相棒を演じています。かつて熾烈なライバル意識を燃やし、互いに嫌い会っていた２人が、劇中でどんな相棒ぶりを見せてくれるのか楽しみです！

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