日刊スポーツのニュースサイト、ニッカンスポーツ・コムです。


宝塚 ~ 朗らかに ~

宝塚 ~ 朗らかに ~

 夢の舞台を創り続けて100年あまり。時代とともにスターを生み、話題作を手掛けてきた宝塚歌劇団。華やかなステージを作り続ける裏側で日々、厳しいけいこと競争の中で切磋琢磨を続けている夕カラジェンヌの横顔を伝えます。

ナポレオン「素晴らしい男」/柚希礼音

[2013年11月28日10時45分 紙面から]

「眠らない男 ナポレオン」製作発表でパフォーマンスを先行披露する柚希礼音
「眠らない男 ナポレオン」製作発表でパフォーマンスを先行披露する柚希礼音

 宝塚歌劇団創立100周年の来年は、トップスター柚希礼音率いる星組のミュージカル「眠らない男 ナポレオン」(来年1月1日開幕=兵庫・宝塚大劇場)で、幕を開ける。このほど、東京宝塚劇場で行われた製作発表では、柚希と、トップ娘役の夢咲ねねが一部パフォーマンスを先行披露。ナポレオンにふんする柚希は「人にこびず、自分の意志を持ち、周りに流されず、眠らずにしっかり励んでいる素晴らしい男だと思います」と役柄像をイメージし、けいこに励む。

 作・演出は「エリザベート」「ロミオとジュリエット」など、多くの話題作を手掛けた、劇団を代表する演出家、小池修一郎氏。楽曲は「ロミオ-」でもタッグを組んだフランスの作曲家、ジェラール・プレスギュルヴィック氏が担当する。

 100周年の本拠地初作品を任された小池氏は、ジェラール氏と相談し、ナポレオンを題材にすると決めたという。「100年の重み、大きさ、今の(現5組トップ最長の)柚希のキャリアを考え、ナポレオンがいいのではないか。ジェラール氏独特の音楽のスケール感、独自性も生かされると思った」と説明した。

 身長170センチをゆうに超える体格、りりしい顔立ちの一方で、少年のような屈託のない笑顔が魅力の柚希。小池氏は「キャリアを重ねても変わらない人。明るく、いい意味での柔らかさを残したまま、大人の男にもなれる。若いころの柔軟さから、皇帝にまで上り詰めていくナポレオンの半生を演じるのにぴったりだと思った」とも話す。

 ナポレオンは、下級貴族の出身ながら、フランス皇帝にまで身を進めており、その成長過程を描くには、硬軟あわせもつ柚希に最適だと考えたという。

 そのあたりは、ジェラール氏も同じだったようだ。同氏は、小池氏と組み日本初演となった星組公演「ロミオとジュリエット」でも音楽を担当したが、そのときの主演も柚希だった。柚希礼音というスターの魅力を十分に把握していた。

 当初、ジェラール氏には「(自国の)フランス国内では、ナポレオンは独裁者のイメージが強い」と、ためらいもあったが、日本ではナポレオンが「ヒーロー」として、とらえられていることから、柚希ナポレオンのイメージが合致した。

 ただ、実際のナポレオンは小柄で、体格に恵まれた柚希とは多少、異なる。それさえも、ジェラール氏は「ちょっと、柚希さんは身長が高いが、何より声量がある。素晴らしい、立派なナポレオンになる」と期待感漂うメッセージも寄せた。

 そのジェラール氏と組んだ小池氏には、大きな野望もある。「日本文化は歌舞伎、能、お茶といった『和物』だけではないことを世界に発信できれば。東洋の女性(宝塚歌劇団)が変わったことをやっているといった観点から注目してもらい、パフォーマンスの素晴らしさを認めてもらえるようになりたい」と、世界発信への意欲も見せている。【村上久美子】

 ◆ル・スペクタクル・ミュージカル「眠らない男・ナポレオン-愛と栄光の涯(はて)に-」(作・演出=小池修一郎氏、作曲=ジェラール・プレスギュルヴィック氏) フランスが生んだ「ヒーロー」であるナポレオン・ボナパルトの栄光の軌跡を描く。その一方で、妻ジョセフィーヌ(夢咲ねね)との愛、葛藤も織り交ぜ、ジェラール氏独特の壮大なスケールの楽曲で表現する。兵庫・宝塚大劇場は来年1月1日〜同2月3日、東京宝塚劇場は同2月14日〜3月29日。

プレシャス!宝塚の最新記事





日刊スポーツ購読申し込み 日刊スポーツ映画大賞