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井澤秋乃のI LOVE IGO
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碁 キ ゲ ン碁キゲンいかが?秋乃です

ひとりでも多く楽しんでもらいたいのです

毎年大阪で行われている「阪急納涼囲碁まつり」に出演の女流棋士で~す。左からインストラクターの稲葉禄子さん、小川誠子6段、田村千明3段、
下坂美織2段、私、吉田美香8段、水戸夕香里3段です
毎年大阪で行われている「阪急納涼囲碁まつり」に出演の女流棋士で~す。左からインストラクターの稲葉禄子さん、小川誠子6段、田村千明3段、 下坂美織2段、私、吉田美香8段、水戸夕香里3段です

 <囲碁の魅力> いよいよ今回で最終回。最後は私自身の囲碁への思いをお伝えしたいと思います。

 囲碁の魅力のひとつとしては、年齢や国籍など全く関係なく、誰とでもどこでも楽しめることだと思います。

 私は6歳で囲碁を始めて、始めた当初は同じ年くらいの子ども同士で競い合っていました。負けると悔しくてよく泣いていたものです。少し打てる頃になると、碁会所に通っていたおじさんやおじいさんからしょっちゅう手ほどきを受け、強くなってくるとそのおじさんやおじいさんに勝てるときもある――。大人に勝てるんだ~とうれしくて囲碁がもっと楽しく感じる瞬間でもありました。

 そんなおじさんやおじいさんはとっても優しくて、対局のあとにはアイスクリームをご馳走してくれたり、お正月にはお年玉をくれたりも…。そんな大人たちの教えのかいもあって、小学校6年生の時には高段者になっていました。

 その頃、日韓少年少女交流試合に声がかかったのです。大会会場は韓国ソウル。初めての海外でテンションがあがり、最初は遊び気分が大半を占めていたのですが、いざ試合が始まると同じ年ほどの子なのに、韓国の子はレベルが高くてびっくりでした。休憩中も詰碁の本を読んでいたり、勉強している姿を見て刺激を受けたのを覚えています。

 囲碁は現在約70カ国で親しまれています。欧米での人気もあがり、毎年夏に行われる「ヨーロッパ碁コングレス」は大人気で、欧州のみならず日本をはじめとしてアジアの愛棋家も大勢参加し、交流を楽しんでいるようです。きっと、これは囲碁が持つ魅力ゆえなのでしょう。

 囲碁は何もないところから、それぞれの発想で、地を取ったり石を取ったりしていきます。こうしなければいけないという決まり事はほとんどないので、最初から自由な発想で打ち進めていけるところが魅力なのではないでしょうか。

 もちろん趣味の世界なのですから楽しまないと意味がありません。私が普及をしている中で心がけているのは、相手の発想、構想を尊重するということです。自分が地を取るタイプだからとそれを強制したり、石は取りに行くべしと強く訴えるのは何か違う。

 教わる方がどんな発想を持っているかによって、うまく地を取る方法や相手の石を取るコツなどを伝えるようにしています。そのほうが楽しんでもらえるのではないかと思っています。

 とにかく、ひとりでも多くの方に囲碁を楽しんでもらいたいのです^^

 今回、このような場で囲碁をアピールすることができて、うれしく思っています。もし皆さんが少しでも囲碁って面白そうだな~と感じていただけたなら幸いです。これからも対局に普及にがんばっていきます!

 【担当者から】 井澤秋乃さんには、万波佳奈さん、下坂美織さんと続いて3人目の講師を務めていただきました。

 最初にお会いした時、「この囲碁サイトを担当することが楽しみです」とおしゃって、時折まじる関西弁が妙に人なつっこさを感じさせてくれたことを思い出します。

 ご主人(高梨聖健8段)は囲碁界きってのイケメンで、実力・人気兼ね備えた棋士です。秋乃さんも日本棋院関西総本部時代からサウスポーから打つ厳しい棋風で、美人棋士としても男性ファンを魅了しています。そのおふたりのあまり外には出ない「対局後の一喜一憂」をコラムに触れていただき、プロ棋士夫妻の知られざる1コマが垣間見られました。

 対局に普及にとお忙しい中、10週にわたって丁寧に「教室・レッスン碁」「碁盤勝負・次の一手」を作っていただきました。また、新しい試みとして「囲碁占い」にも協力してくださいました。さすがに囲碁に絡んだ運勢は大変だったと思います。他の原稿は早め早めに出稿していただいたのですが、占いはいつもギリギリ。今日で解放されましたので、そのエネルギーを囲碁に注いでください(笑い)。

 是非何かの機会に日刊スポーツの囲碁サイトに戻ってきてください。それまでの間、暫しお別れになりますね。秋乃先生、読者の皆さまありがとうございました。

[2014年5月27日10時7分]

北海道小樽運河での「ハイ、ポーズ」
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京都での1コマです。日本国中いいとこばかりですね
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