作家の乙武洋匡氏(38)が24日、公式サイトで政策研究大学院大学(以下、GRIPS)に進学することを報告。「4月から始まる新生活にワクワクする」と心境を明らかにした。

 乙武氏はGRIPSの「平成27年度修士課程国内プログラム」の公共政策プログラムに応募。同日に合格発表があり、「晴れて合格することができたことをここにお知らせいたします」と合格を報告した。

 乙武氏は「この十年間、私は主に教育分野に情熱を注いで活動してきました」と自身の活動を振り返り「なかでも、公立小学校の教諭として勤務した3年間は、私にかけがえのない経験を与えてくれました」と回顧した。

 現在は東京都教育委員としても教育施策に活動しているという乙武氏だが、「この社会のなかで、『教育』とは独立して存在するものではありません」とし、「貧困世帯の子どもたちを支援するには福祉的なアプローチも必要になってくるでしょうし、そのためには行政の予算も必要になってきます」と、課題を提起した。

 乙武氏は課題を解決するために「自分自身がまだまだ未熟であり、社会問題全般に対しての勉強がまだまだ足りていないことを痛感させられていました」と感じたとし、「どこかで、しっかり学びの機会を得なければ--」と思い立ったという。

 昨年秋頃にGRIPSの存在を知ったという乙武氏は難関ではあるが、「『ここで学びたい』との思いが日に日に強くなり、昨年末より準備を進めてきました」と受験に至ったと説明。見事、合格したことに「今回のチャレンジを後押ししてくれた家族や友人、そして事務所のスタッフにも心から感謝しています」と周囲に感謝の言葉をつづった。

 最後に乙武氏は「いまは、4月から始まる新生活にワクワクするとともに、合格させていただいた責任に身の引き締まる思いでおります」と、学び舎での新生活に思いを寄せた。