沢尻エリカ(28)が、初めて「月9」のヒロインに起用されたことが12日、分かった。嵐の相葉雅紀(32)主演で4月スタートのフジテレビ系連続ドラマ「ようこそ、わが家へ」(月曜午後9時)に出演する。「半沢直樹」で知られる直木賞作家、池井戸潤氏の同名小説が原作。沢尻が演じるのは小さな出版社の記者。ひょんなことから、ストーカー被害に遭う主人公(相葉)とともにストーカーを追う。原作にはないオリジナルキャラクターになる。

 羽鳥健一プロデューサーは、オリジナルキャラクターの設定について「やさしくて争いごとを好まないが正義感を持ち合わせる主人公に対し、勝ち気で争いごとも辞さないキュートなヒロインとタッグを組ませたら、おもしろいストーリー展開が生み出せるのでは」と説明。沢尻の起用理由は「クールビューティーな役柄の印象が強いですが、以前からキュートな沢尻さんが見てみたいと思っていたので、何の迷いもなくオファーをさせていただきました」とした。

 07年主演映画「クローズド・ノート」の舞台あいさつで、不機嫌に「別に」と発言したことが騒動に発展。「お騒がせ女優」と呼ばれてきた。しかし、昨年4月期、8年ぶりに同局連続ドラマ「ファースト・クラス」に主演。同10月期に続編が放送されるなど高い評価を受け、同局の看板枠、月9ドラマ初出演にしてヒロインの座をつかんだ。

 沢尻は記者役に合わせ、髪を黒く染めるなどしており、「視聴者の皆さんと同じ目線になって、ストーリー展開と(主人公の)倉田家を追っていけたらと思います」。沢尻と初共演の相葉は「(沢尻は)クールな印象を持っていましたが、お会いしてみるとキュートな方でした。いいコンビになって、ドラマをともに盛り上げていきたいと思っています」と話している。

 ◆「ようこそ、わが家へ」 原作は累計50万部を売り上げたベストセラー。主人公は「池井戸作品史上、最弱のヒーロー」として話題を呼んだ。争いごとが嫌いな主人公(相葉)は割り込み乗車をしようとした男を柄にもなく注意したことから、ストーカーの恐怖にさらされるが、一家でストーカーに立ち向かう姿をサスペンスタッチで描くホームドラマ。相葉の父親を寺尾聰、妹を有村架純、母親を南果歩が演じる。