自身の息子が麻薬関連の罪で実刑判決を受けた香港の映画スター、ジャッキー・チェン(61)がシンガポールの「麻薬撲滅大使」に任命された。チェンは7日、シンガポールで10代の若者を前に講演し、麻薬は「自分だけでなく、家族も傷つける」と訴えた。

 北京の警察は昨年8月、チェンの息子ジェイシー・チャン(32)の自宅から大麻117グラムを押収。チャンさんは他人が麻薬を使用する場所を提供した罪に問われ、今年1月に実刑判決を受け2月に出所した。

 チェンは講演で、息子が起こした事件について「こんなことが自分の家族に降り掛かるとは思ってもみなかった」と振り返り「今も憤っている」と心境を吐露。

 講演会場の専門学校に入りきらないほど詰めかけた若者たちに向けて「唯一の選択肢は麻薬から遠ざかることだ。中毒にならずに麻薬を経験することなどできない」とメッセージを送った。