「第18回日刊スポーツ・ドラマグランプリ」主演男優賞は嵐の大野智(34)が受賞した。対象作はテレビ朝日系「死神くん」。自然体で取り組んだことが3度目の受賞につながった。作品賞も同ドラマで、ダブル受賞となった。

 内山聖子(さとこ)プロデューサー(50)は「死神くん」は攻めた作品だったと振り返る。週末を控えリラックスする時間帯の金曜午後11時15分からの放送枠で、死を扱うことが攻めだったという。「大野くんが死神くんとして迎えに来る、それがなかったら成立しなかった」という。

 「大野でドラマを」というところから企画が始まった。「ふと見たら大野くんが家の中にいるイメージで、家政婦役やペット役などの案がありました。そっと寄り添ってくれる存在を演じてほしかった」。そこに「死神くん」が挙がった。死を前にした人に寄り添う主人公が合致した。収録に入って驚いた。「監督の心、ゲストの心、人の心にすっと合わせられる。天才だと思います」。

 いつか「死神くん」の映画をやってみたいと言う。「3Dでビュッと出て隣に来てくれたらすごいでしょ?」。

 ◆「死神くん」 原作は83~90年までフレッシュジャンプなどに連載された漫画家えんどコイチ氏の同名作品。死亡予定者に死を宣告し、魂を霊界に送る死に神の新米、413号(大野)は仕事を始めたばかりのため、人間寄りの判断をしてしまう。上司(松重豊)にしょっちゅう怒られ、監死官(桐谷美玲)には仕事ができないと罵倒される。

 ◆ドラマグランプリ 3月20日から26日まで日刊スポーツのホームページ「ニッカンスポーツ・コム」やスマートフォンサイト「ニッカンエンタメ・プレミアム」、携帯サイト「ニッカン芸能!」と宅配読者の携帯会員サイト「ニッカンポイントクラブ」などで昨年4月から今年3月までに放送された連続ドラマを対象に「主演女優賞」「主演男優賞」「助演女優賞」「助演男優賞」「作品賞」を選ぶアンケートを実施。各期(4、7、10、1月)ごとのベスト5、各部門計20人(作品)を候補とした。

 投票総数は2394票。男性が715票、女性が1679票。10代以下が37票、20代118票、30代257票、40代875票、50代812票、60代以上が295票だった。