プロ野球中日の落合博満GMの長男落合福嗣(27)が、声優になっていたことが19日、分かった。今年4月から大手声優事務所、青二プロダクションに所属。アニメ、ゲーム好きで知られる福嗣が、父とは別世界で大成を目指す。

 父博満GMの「オレ流」のDNAが、声優の世界に殴り込みだ。雑誌にコラムを連載したり、13年にはグループNOAHのメンバーとしてテレビドラマ「猫侍」の主題歌「我が道よ」でCDデビュー。多才ぶりを発揮してきた福嗣が、自ら選んだ道で勝負する。

 アニメ、ゲーム好きとして知られる福嗣は、10年にはゲーム「龍が如く4」で自らをモデルにした格闘家役の声を演じた。その後、本格的に声優の勉強をするためアミューズメントメディア総合学院東京校声優タレント学科に入り、今年4月から青二プロダクションに所属した。青二プロでは「本人が声優の仕事をやりたいと、勉強しながら若手と一緒に頑張っています。すでに何回か仕事をしています」と説明している。

 18日にはテレビ朝日系アニメ「ドラえもん」(金曜午後7時)で主人公ドラえもんの声を担当する声優水田わさび(40)が、福嗣とのツーショットをブログに掲載。取材で、文化放送「青山二丁目劇場」(月曜午後8時30分)の収録に臨んでいることが分かった。落語家、コメディアンとして昭和の初めから同40年代にかけて活躍した柳家金語楼作「ラーメン屋」が原作のラジオドラマ「腹を空かせた客」に出演。第2次世界大戦直前のラーメン店を舞台にしたドラマで、福嗣は劇中で流れる「無線の声」を吹き替え。25日に放送される。

 「落合の息子」として子供の時から注目を浴びてきた福嗣だが、青二プロでは「まだ、レギュラーとなるような大きな仕事はしていない。新人と同じです」と「控え選手」扱い。父の名の及ばぬ実力の世界でスタートを切ったばかりだ。

 ◆落合福嗣(おちあい・ふくし)1987年(昭62)8月20日、名古屋市生まれ。国士舘大卒。94年に父とテレビ朝日系時代劇「桃太郎侍」出演。10年にはゲーム「龍が如く4」に出演した。同年10月に山口県出身の一般女性と結婚。