アニメ映画「バケモノの子」のヒット記念舞台あいさつが29日、映画の舞台となった東京・渋谷の劇場で行われた。

 主演の声の少年時代と青年時代をそれぞれ演じた宮崎あおい(29)と染谷将太(22)、細田守監督(47)も加わり、この日までの動員数210万人を記念したケーキを囲んでのイベントとなった。

 細田監督は「渋谷をアニメで描くのはハードルが高い。新宿を舞台にした作品が多いのと対照的です。街が複雑で、製作中に東横線の駅の場所が変わったりしましたからね。でも、スクランブル交差点もリアルに描けたと思います。劇場を出て、街を歩いたら不思議な感覚になるはずです」と渋谷ならではの作品PRをした。

 映画は渋谷と、同じ場所の異次元にある「渋天街」を行き来する少年の物語。監督の前作「おおかみこどもの雨と雪」にも声の出演をした宮崎は「前の作品で映画祭に行ったとき、監督がサインの横に絵を描いているのを見て、監督描けるんだ! って思ったくらいアニメの世界を知らなかったんですが、今回、製作過程も見学させてもらって、私の知っている渋谷が細部まで描かれていく様子に感動しました」と感慨深げ。

 一方の染谷は「近くでやっている『バケモノの子展』に行ってきて、今着ているTシャツを買ったんですが、これ間違えてレディースなんです。皆さん買うときは気をつけて」と笑わせた。