今年7月に急死した文学座劇団代表の俳優加藤武さん(享年86)をおくる劇団葬が5日、東京・青山葬儀所で営まれた。江守徹(71)角野卓造(67)ら劇団員約200人を含む約550人が参列し、献花した。

 加藤さんと「60年来のお友達」の黒柳徹子(82)も参列し、故人をしのんだ。「清らかで面白い方でした。人の好き嫌いが私と似ていて、いつも嫌いな女優さんのまねをしてくれと言われて、私がまねをしていました。(女優の)お名前は言えませんけども」。

 葬儀委員長を務めた江守は、参列者を前に「タケさん、さようなら」と力強くあいさつ。「ちょっとこわもてだけど、実際は優しくていい方だった。残念です」と神妙な面持ちだった。中村メイコ、神津善行、松島トモ子、富司純子、山川静夫、内野聖陽(敬称略)らも参列した。

 加藤さんは今年7月31日、都内のスポーツジムのサウナで倒れ、搬送された病院で死亡が確認された。遺影は今年6月に撮影されたもの。戒名は「無相院阿吽演武居士(むそういんあうんえんぶこじ)」。