「ゴジラ」12年ぶりの新作「シン・ゴジラ」(庵野秀明総監督)の公開日が来年7月29日に決まり、ビジュアルが9日、解禁された。ゴジラのにらみつけるような目玉と背びれが54年の第1作をほうふつとさせる。スタジオジブリの「風の谷のナウシカ」の原画や「マッドマックス 怒りのデスロード」のデザインを担当した前田真宏氏が庵野総監督とデザインした。

 前田氏は「初代のリアリティーに対し、3・11を体験した我々だからこそ体現できる原点回帰のデザイン」と語った。米国がビキニ環礁で行った水爆実験をヒントにゴジラが作られたことを踏まえ、東日本大震災を経験したリアリティーが初代に通じると強調した。

 デザインを、立体物として造形したキャラクターデザインを「仮面ライダードライブ」の怪人デザインで知られる竹谷隆之氏が担当。同氏は「半年以上、100回ものやりとりを経て製作しました」と語った。

 撮影は10月に終了し、来年6月下旬に完成予定。キャッチコピーは「ニッポン対ゴジラ。」で、現代の日本を舞台にゴジラという脅威に直面した時、人々はどのように行動し、向き合うかがテーマとなる。長谷川博己(38)と竹野内豊(44)がゴジラと戦う政府関係者、石原さとみ(28)が米国エージェントを演じる。