気になる静岡県テレビ局のアナウンサーを紹介する連載「静岡アナ 気になリスト」。静岡朝日テレビ広瀬麻知子アナ(28)の「その2」です。担当番組「ピエール瀧のしょんないTV」(木曜深夜0時20分)は、静岡の他にも東北から沖縄まで計11局で放送中。キャラクターを存分に発揮している同番組への思いを聞きました。

 -「しょんないTV」が始まることになり、ピエール瀧さんと初めて会った時を覚えていますか

 もう、緊張して吐きそうでした。有名な方ですし、オーラがあるんですよ。体も大きいですし。「わっ、何だこの人」と思うくらい。でも、お話をすると、普通の方でした。すぐに「話しやすいいい人だな~」と思うようになりました。

 -最初のロケは

 伊豆の極楽苑でした。ほぼ、何も話していないです。緊張しすぎまして。

 -ロケ2回目に、臭い深海魚をかじったとか

 はい。メンダコっていうドブのような臭いがするタコを。静岡といえば深海魚なので、「これ、食べてみたいですね」と言ったら、瀧さんから「そのまま食べてみろよ」と言われ、生でいっちゃったんですけど。

 -それがウケて、「広瀬はバカ」と言われ

 そうなんです。忘れられない経験ですね。

 -いじられキャラは、子供の頃からですか

 いや~。自覚は特になかったですね。「変わってる」とは言われていましたが。でも、振り返ると、よく突っ込まれてました。親は番組を見て、「そのまんまだね」と言っています。

 -番組開始時から、そんな役回りを期待されて

 違うんです。「アナウンサーとして、笑わずに進行に徹してくれ」と言われていました。でも、それが全然できなくて、瀧さんが「進行できるとは思ってないよ。気負わず、好きにやれよ。フォローするよ」と言ってくださいました。それで吹っ切れました。「この番組は瀧さんに付いていけばいいんだ。アナウンサーとしては、他の番組でしっかりやればいいんだ」と。スタッフの方々にも恵まれました。

 -視聴率は深夜なのに7%前後。同時間帯トップで占拠率30%台の人気番組ですが、「しょんない」企画はどうやって

 雑談から瀧さんの発想で広がったり、募集で届いたものから選んだり、毎週、ディレクターさんが会議をしているので、そこで決まったりとか。よく思い付くなと思います。私は楽しんでいるだけですが、野球企画のきっかけは、私が「グローブをはめて、野球をしたことがない」と言ったことです。それで、安倍川の河川敷でキャッチボールをしました。

 -他の番組にも出演して、人気者ですね。街で気付かれることは

 まれにですが、ありますね。ありがたいことです。イベントになると、年々、声をかけてくださる方が増えています。番組もそれだけ知られているんだなと。

 「その3」では、プライベートと将来について、聞いています。人気アナだけにいろいろと気になるところ。かなり、突っ込んで聞いています。お楽しみに。【柳田通斉、鈴木正章】(つづく)

 ◆広瀬麻知子(ひろせ・まちこ)1987年(昭62)10月24日、千葉県生まれ。学習院大理学部化学科卒。10年に入社。担当番組は「しょんない-」の他に「筧利夫のサタ☆ハピ!しずおか」「とびっきり!しずおか」「広瀬のぶらぶら旅」。趣味は剣道とプラモデル作り。血液型A。

 ◆「ピエール瀧のしょんないTV」 広瀬アナが入社半年の10年10月にスタート。静岡市出身のピエール瀧が、県内のマニアックな場所を訪ねるなどし、取るにたらない「しょんない」ことに価値を発見する、ゆる~い深夜バラエティー。静岡の他、秋田、宮城、東京、神奈川、石川、名古屋、広島、山口、愛媛、福岡、沖縄の計11局でも放送。次回14日のテーマは「県内に眠る巨岩の謎に迫る」。