SMAP木村拓哉(43)TOKIO長瀬智也(37)V6岡田准一(35)が12日、熊本地震で大きな被害を受けた熊本県益城町で、前日から石原軍団が行っている炊き出し「元気食堂」に参加した。石原軍団の炊き出しに、ジャニーズ事務所のタレントが参加するのは初めて。同町総合体育館に隣接した陸上競技場で、約2時間半で1500人分の食事を振る舞った。

 開始前、スタッフたちにあいさつした舘ひろし(66)が「すばらしい助っ人に来ていただいています。木村君、長瀬君、岡田君です」と3人を呼び込んだ。

 紹介された木村は「日ごろから石原プロさんの行動力に魅力を感じていました。料理は自信があるんですが、できることを全力でしたい。皆さんの背中を支えられるようにできたら」と話した。長瀬は「何かできないかとずっと思っていました。石原プロさんと一緒に、元気を与えられるということがすごくうれしい」、岡田も「力仕事は自信があります。何でも言ってください」とあいさつした。

 3人の参加は5月初旬に長瀬が、共演経験がある、軍団を率いる渡哲也(74)に「炊き出しをするならぜひ参加したい」と打診したことから動きだした。数日後、先輩の木村、後輩の岡田に声を掛けたという長瀬から再度連絡があり、具体化した。

 炊き出しを企画した渡と3人は、それぞれ共演している。木村は缶コーヒー「ジョージア」CMシリーズ、長瀬は04年の石原裕次郎さんを描いたテレビ朝日系ドラマ「弟」などで共演。岡田は01年のテレビ朝日系ドラマ「反乱のボヤージュ」で共演して以来、渡を恩師と慕っている。また、3人は、毎年恒例の映画賞「日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞」の、石原裕次郎新人賞受賞者。被災地で何かしたいという思いに、渡や石原プロとの縁が重なった。

 石原軍団に交ざって、3人は調理を開始した。焼きそばを担当した木村は、量と熱に驚きつつ、舘の指導を受け仕上げていった。豚汁やおしるこなど、いろいろな持ち場を回り、「熱いから気を付けて」と声を掛けながら料理を提供した。緊張気味の表情もほぐれ、行列の人々に手を振って盛り上げた。舘からは「奥にサラダ! ここに岡田くん!」など冗談も出て、笑いが絶えなかった。

 1500食を配り終えた木村、長瀬、岡田は、舘ら石原軍団メンバーと握手し、労をねぎらいあった。長瀬は「石原プロさんの炊き出しは家族みたいな温かさがある。味、気持ちが届いたらいいと思ってやりました」。実は木村、長瀬、岡田のスリーショットは初めて。長瀬は「同世代なので何かしらコミュニケーションは取り合っていました。すごくいい時間になりました」と充実感を見せた。【小林千穂】