歌手AI(34)が、昨年8月に出産した第1子の長女平和ちゃん(1)への、いとしい思いを曲にした「HEIWA」を11月2日に発売する。約3年9カ月ぶりのオリジナル楽曲で、アニメ映画「コウノトリ大作戦!」(11月3日公開)の日本語版主題歌になった。このほど、都内でインタビューに応じた新米ママは、新曲の秘話や初の子育ての奮闘ぶりなどを存分に語った。

 「HEIWA」は海外の仕事仲間が出産祝いでプレゼントしてくれた曲に、AIが日本語詞を付けた。「最初にこの曲を聞いた時、自分の気持ちにピッタリで涙が止まらなかった。娘への思いをさらに入れ込んで、話しかける感じで詞を書きました。レコーディングでも泣いてしまった…」。

 13年に音楽集団カイキゲッショクのリーダーでミュージシャンのHIRO(48)と結婚。昨年8月に長女を出産した。「平和」という名前は「シンプルに平和でいることがいいなと考えて決めました。世の中も平和がいいしね」。初めての子育ては「まさかこんなに大変だとは思わなかった」という。料理は、ぐずる娘をおんぶしたり、抱っこヒモで前に抱えながら作る。夜泣きの時はHIROと交代であやす。

 「歌詞を書くのは寝ている時がチャンス。旦那と交代で『じゃ、1時間ずつ仕事をやるか』みたいな感じです」。出産前は「寝るのが大好きで眠りを妨げられるのが一番嫌だった」というが、今では、2~3時間おきの夜泣きでも「パッと起きるのも全然苦じゃない」。すっかりママの顔になっていた。

 「HEIWA」は13年2月発売の「VOICE」以来、約3年9カ月ぶりのオリジナル楽曲。同曲を収録したCDを発売する11月2日は35歳の誕生日で“ダブルのメモリアルデー”になるという。

 ファンにメッセージを求めると「これまで、自分は音楽に支えられて生きてきて、他の人の曲を聞いては『これは私のために歌ってくれている』と思って頑張ってきた。『HEIWA』に込めたポジティブなメッセージも、聞く人にすごく通じると思う」と、多くのファンの心に届くことを願った。

 出産後初のオリジナル曲。AIはママアーティストとして新たなストーリーを刻もうとしている。

 ◆AI(アイ)1981年11月2日、米ロサンゼルス生まれ。4歳の時、鹿児島に移り住んだ。中学卒業後、ロスのアートスクールで学ぶ。00年にシングル「Cry, just Cry」でデビュー。05年発売の「Story」は450万DLを突破し、11年発表の「ハピネス」も300万DLを突破。05年にNHK紅白歌合戦に初出場した。