映画「破門 ふたりのヤクビョーガミ」(28日公開)でW主演を務めた佐々木蔵之介(48)と横山裕(35)が20日、大阪市浪速区の通天閣でヒット祈願イベントを行った。

 作家黒川博行氏の直木賞受賞作の映画化。イケイケやくざ桑原と、ぐうたら貧乏の建設コンサルタント二宮という同氏作品の人気キャラ“疫病神コンビ”を描く。

 やくざ役初挑戦の佐々木は「撮影が進むうちに、だんだんと声が低く、ガラも悪くなっていきました」と苦笑いした。

 自分をはじめ、横山も小林聖太郎監督(45)も関西出身の顔ぶれで、関西弁のやりとりや世界を描かせたら天下一品の黒川作品を完成させたことがとてもうれしかったようだ。「桑原はいっぺん切れたら手がつけられへん狂犬のような男。ケンカが強くてそろばん勘定もできて、彼なりの正義があって。今回はちゅうちょなく、人を蹴る、どつくをやらせてもらいました。なんせ大先輩の橋爪功さんを殴る、蹴る、刺すですから…。とても発散できました」と笑いながら役作りを振り返った。

 横山も佐々木と同様、充実感をにじませて、撮影を振り返った。「ぐうたら貧乏な二宮役に、周りから『すごく似合ってる』と言われてたんが、腑(ふ)に落ちませんが…」とこぼしつつも「関西弁の持つポテンシャル、パワーをこの映画であらためて感じました。『関西人で良かった』と思いましたね」。

 会見後に行った通天閣前のパレードでは「10年ほど前、アイドル誌の撮影やったと思いますが、関ジャニ∞のメンバー全員で、この場所でたこ焼きを持ってジャンプしました。通天閣はでかいけど、僕もその頃より、少しはでかくなってますかね」。沿道を埋めた約500人の女性ファンを笑わせていた。