16年3月に、NHK「クローズアップ現代」を降板した国谷裕子キャスター(60)が13日、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ!」(月~金曜午後1時)に生出演した。

 国谷キャスターのラジオへの出演、テレビ、ラジオ含めて民報の生放送番組への出演は初めて。同キャスターは番組の中で、、自身の降板とほぼ同時期に、古舘伊知郎がテレビ朝日系「報道ステーション」の、岸井成格氏がTBS系「ニュース23」を相次いで降板した件について聞かれ、次のように答えた。

 「他の局で働いていたキャスターと同じ時期に辞めることにはなったんですが、それぞれの局には、それぞれの局の事情があったんだろうなとは思うんですね。ただ、3人に共通していることが1つあるとすれば、その3人がその会社の所属ではなかった、ということですね…」

 言葉を慎重に選びつつも、テレビ各局の姿勢を、チクリと刺すような見解を口にした。

 23年間、キャスターを務めた「クローズアップ現代」を降板し、10カ月が経過した。「何をやっていたんですか?」と聞かれると「関西にいる両親と過ごす時間も増えました。あと日本各地に行くことも増えました。いわゆる自分の23年間は、どういうことをやってきたのかを整理することには最も多く時間を費やしました。VTRを見たり資料を読み返していました」と振り返った。

 過激な発言が目立つ、トランプ米大統領については「果たして、自分が発する言葉の重みを分かっているのかと考えさせられることが多いですね。もう1つは、どこかメディアを余計なフィルターとして見ているような…メディアというのは権力のチェックが最大の役割で、これまでの大統領はメディアの質問に真摯(しんし)に答えるのが当たり前でしたが、そういう姿勢ではなくなっていることに本当に驚いています」と批判的主張を展開した。